演出・上演
してみませんか?
演出・上演
してみませんか?
演出をご検討のみなさまへ
面白い台本の上で、お客さんと一緒に遊ぶ。
時間をかけて磨き上げられた台本だからこそ、安心して演出家や俳優がのびのび育っていく。
岩井の台本を上演してみませんか?
完成度の高い台本を使うことで、稽古に集中でき、俳優や演出の力を最大限に発揮し、成長も期待できます。作品の安定感が増し、観客からの信頼も育ち、劇団員のモチベーションや新しい観客層の獲得にもつながります。さらにスタッフや制作が自分たちの仕事に集中でき、観客と楽しみながら公演を打つことで、それぞれのレベルアップにも繋がります。
岩井からのメッセージ

これまで自分の台本の上演許可を出してこなかった。自分が演出することがベストであると考えていたからである。だがここ数年、自分自身が自作の演出から退きつつある。「いきなり本読み!」をはじめ、自分にしかできないこと、やらなければならないことが増えたことも大きい。
若い演劇人たちに、安定した強い台本で経験を積んでほしいという思いがある。演劇の創作は良くも悪くも野生的で、本番が決まってしまえば、どれほど準備不足でも幕は開いてしまう。未完成の台本、行き届かない演出、俳優は表現方法を探し中、それらすべてが「事故」として過ぎ去る。それでも「やった!」気になれてしまうのが演劇だ。成長はなかなか目に見えにくい。そして、そうこうしているうちに二十代が終わり、三十代が終わり、気づけば四十代になっている。技術は身についたか、観客と真にやりとりできているか──その問いに胸を張って答えられる者は少ないのではないか。
台本は芝居の背骨だ。背骨が弱ければ、どれほど演出や俳優が工夫を重ねても観客に届くエネルギーは限られる。物語があり、役人物があり、それを見せるのに適した構造がある。さらに長い時間をかけてブラッシュアップされ、強度を獲得した台本を土台に、充実した創作の経験を積んでほしい。その思いから、自作台本の上演を勧めることにした。
やってみればわかる。演劇もお芝居も本当に楽しい。観客とこれほどまでに直接的に熱と笑いと人生を共有できるのは、演劇という表現だけだ。自分はそのことを知っている、数少ない作家のひとりだと自負している。どうか、演劇の楽しさを根っこから体験してみてほしい。僕の台本を使って。
台本ラインナップ

22歳〜85歳までの4人の男たちを通して「愛・不倫・老い・病・死・暴力」といった普遍的なテーマを骨太に描き、NHK「クローズアップ現代」でも取り上げられた。国内で再演を重ねブラッシュアップされたのち、PARCOプロデュースでミュージカル化。またニューヨーク・ジャパンソサエティでも上演され、「日本の等身大の男たちの物語」が英語圏の観客に届き、国際的評価を獲得。岩井特有の笑いと涙が共存する人生悲喜劇の代表作である。

初期のハイバイと岩井秀人の代表作。2008年初演時から常に満席を記録し、劇場前には当日券を求める観客の長蛇ができた。祖母の認知症を契機に集まった家族の関係性を軸に、過去のわだかまりや未整理の思いが崩壊と爆発を繰り返す“現実の悲喜劇”。最大の特色は「同じ時間を二周する構造」であり、観点の変化と重層的な物語性が観客に鮮烈な体験をもたらす。ロンドンでのリーディング公演、ソウル演劇祭での優秀作品賞ほか三冠など、国内外で高い評価を受けた芸術的完成度の高い逸品。

岩井の処女作でありながら、20年以上にわたって再演と改稿を重ねてきた原点的作品。引きこもりを主題に据えつつ、家族関係や社会との関わりを普遍的に描き、観客の心を揺さぶり続けてきた。国内の小劇場から大劇場まで全国で上演され、韓国でも上演された実績を持つ。また高校演劇でも頻繁に取り上げられ、大同高校が本作で文部科学大臣賞を受賞するなど、教育現場においても支持が厚い。笑いと痛みの混在が鮮やかで、口語劇の入門台本としても強く推奨される作品である。

『ヒッキー・カンクーントルネード』の続編として位置づけられる作品である。引きこもり青年が外に出た後の世界を舞台に、人が社会と接触することの是非を問いかける。希望と絶望が交錯する日常を描きつつ、外に出ることが必ずしも救済ではないという鋭い視点を提示する。初演はPARCO劇場、その後全国各地で再演され、パリ公演でも好評を博した。岩井作品特有の笑いと痛みが同居する文体が際立ち、観客に「生きるとは、どういうことなのか?」を突きつける強度を持つ。

岩井作品には珍しい完全フィクションの戯曲である。美大を卒業したばかりの男女三人が繰り広げる濃密な対話を通して、未来、才能、希望、絶望が絡み合う。少人数四人芝居としての完成度が高く、俳優の力量が直に観客へ伝わる構成となっている。ファンの間では「岩井作品で一番好き」と評されることも多く、その鋭さと緊張感が強い支持を集める。若手団体や少人数編成を志向するカンパニーにとって、挑戦しがいのある作品である。

第57回岸田國士戯曲賞作品。
岸田賞受賞作でさえ、代表作の多い岩井作品の中では、再演の機会はゼロ。が、根強い人気を誇る。ある一人の女性の生と性と選択を通して、人間の孤独、愛、社会との関わりを鋭く描き出す。セリフの強度とモノローグの余韻が高く評価され、観客に「自分という存在の不可避な孤独」を突きつける。文芸性の高さゆえに再演のハードルはあるが、熱心な観客に支持され続ける珠玉の戯曲である。
過去公演例・上演実績
よくある質問
上演料と台本販売について
上演料は、チケット総売上(純利益ではなく総額)の5% をお支払いいただきます。
さらに、会場で台本(1冊2,000円)を販売いただける場合、売上を弊社と主催者で50%ずつ分配 いたします。印刷費用は弊社が負担いたします。